2024年09月13日更新
犬や猫が水を飲まないとき〜与え方の工夫で飲水量を上げよう〜
犬や猫が水を飲まないとき、飼い主様としてはとても心配になりますよね。水は、生命を維持するために欠かせない要素であり、適切な水分補給が行われないと、犬や猫の体にさまざまな不調を引き起こす原因になります。特に暑い季節や運動後、病気の時などは、十分な水分摂取が必要になります。
今回は、犬や猫が水を飲まない理由や、その対策方法について詳しく解説します。
■目次
1.適切な水分補給量
2.飲まないことによる危険性
3.飲まない、飲みたがらない理由
4.正しい水の飲ませ方
5.水以外の水分補給の方法
6.まとめ
適切な水分補給量
犬や猫の適切な水分補給量は、体重に応じて異なりますが、一般的には、1日に体重1kgあたり約50〜60mlの水分を必要とします。
たとえば、5kgの猫や小型犬なら1日に約250〜300mlの水を飲むのが理想的です。
ただし、運動量が多い場合や、気温が高い季節には、それ以上の水分が必要となることもあります。
飲まないことによる危険性
水分補給が不足すると、以下のような症状やリスクが発生します。
・脱水症状
元気・食欲の低下、嘔吐・下痢、口の中が乾く、皮膚の弾力がなくなるなどの症状がみられます。また、重度の場合、意識の混濁や呼吸困難などの深刻な症状が現れます。
・尿路結石や腎臓の問題
尿が濃縮されることで、尿路結石が形成されやすくなります。また、腎臓への負担が増え、腎不全などの病気のリスクが高まります。
・便秘
十分な水分を摂取しないと、便が硬くなり便秘を引き起こすことがあります。
飲まない、飲みたがらない理由
犬や猫が水をあまり飲まない理由は、主に次の2つに分けられます。
1.環境の問題
・清潔な水が用意されていない
・容器が汚れている
・水入れの容器が気に入らない
・室内の気温が低すぎる
2.自分自身の健康上の問題
・歯周病や口内炎で口に違和感や痛みがある
・足腰や首に問題があり、水を飲む姿勢がつらい
・腎臓病や糖尿病、消化器の問題がある
正しい水の飲ませ方
・清潔な水をこまめに交換する:水は毎日交換し、容器も清潔に保ちましょう。
・魅力的な容器を使う:猫は特に水を飲む容器にこだわりを見せることがあります。様々な形の容器を試して、愛猫が気に入るものを探しましょう。
・水を常温にする:冷たい水よりも、常温の水の方が飲みやすい場合があります。
・水の場所を移動させる:水の場所を時々変えることで、新鮮な水が来たと認識し、水を飲む意欲が湧くことがあります。
水以外の水分補給の方法
犬や猫がどうしても水を飲まないときには、以下のような方法を試してみましょう。
・ウェットフードを与える
ドライフードよりも水分含有量が多いウェットフードを与えることで、食事から水分を摂取することができます。
・水分の多いおやつを与える
低塩分のスープや、水分を多く含むおやつ(きゅうりやスイカなど)を与えるのも一つの方法です。ただし、一部の野菜やフルーツは犬や猫に有毒な場合があるため、事前に獣医師に相談することをお勧めします。
・水分補給剤
獣医師から処方された水分補給剤を与えることも可能です。
まとめ
犬や猫が水を飲まないときは、何らかの原因が考えられます。まずは、上記で紹介したような簡単なことから試してみましょう。それでも改善が見られない場合や、元気・食欲がないなどの異常が見られる場合は病気のサインかもしれませんので、できるだけ早めに動物病院にご相談ください。
最後になりますが、
私たちが目指すのは、ただの「治療」ではありません。
あなたの大切な家族の一員である子供たち(愛犬、愛猫)が、健康で笑顔溢れる毎日を送るための「ケア」です。
人間医療の高い精度と専門性を動物医療に取り入れ、子供たち(愛犬、愛猫)にとって最良のケアを提供することをお約束します。
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